こんな疑問に答えます。
最近注目を集めている勉強法の「シャドーイング」。音源を追うように復唱すればよいのですが、実践しようとすると細かいやり方が気になってしまいますよね。
そこで本記事では以下の内容についてまとめました。
本記事の内容
- シャドーイングのやり方やコツ
- シャドーイングの独学が難しい理由
- シャドーイングを続けるコツ
- シャドーイングを勉強するオススメアプリやサイト
記事を書いている僕はこんな人間です。
この記事は実際にシャドーイングを実践している僕の経験も踏まえてまとめているので、シャドーイングを使った効果的な学習のイメージがグッとリアルにつかめます。
それでは早速行きましょう!
Contents
シャドーイングはリスニング力を上げる英語学習法
シャドーイングについて、簡単に解説します
シャドーイングとは
シャドーイングは、一言でいえば聞いた音声をそのままマネることでリスニング力を鍛える学習法です。
童謡の「かえるの歌」のように、音源から少し遅れて発音するのが特徴です。
シャドーイングは聞く力と話す力を同時に鍛えることができます。
これにより、リスニング力の向上だけでなく、スピーキング力の向上にも効果があります。
シャドーイングが注目される理由
シャドーイングは今注目されている勉強法です。その理由をいくつか紹介します。
いつでもどこでも勉強できる
シャドーイングは場所を選ばずにいつでも学習することが可能です。
シャドーイングに必要なものは音源とスマホのみ。ちょっとした空き時間を有効活用できます。
英会話だと予約の手続きが面倒だったり、時間をブロックしておかなければならないのが地味にストレスですが、シャドーイングにはそのようなストレスがありません。
空いた時間を有効活用し、手軽に学習を進めることができるので、忙しい人にオススメな勉強法です。
3つの能力を効率よく鍛えられる
シャドーイングはリスニング力はもちろん、リーディング力やスピーキング力の向上にも効果があります。
英語力の向上に必要なのは「読み返しをしないこと」。つまり前から順に意味を理解していく必要があります。
リスニングではもちろん読み返しができません。リスニングを鍛えることで、結果的に前から理解する力=リーディング力も鍛えられるのです。
通訳者養成にも使われる有効な勉強法
シャドーイングはもともと同時通訳者の育成で使われていた勉強法です。
聞きながら発音するので負荷は高いのですが、その分効果も高くビジネス英語で注目されてきています。
シャドーイング初心者向けにやり方をわかりやすく解説!
ここからは、シャドーイング初心者のためにやり方をわかりやすく解説します!
まずは音源を聞く
シャドーイングを始める前に、まずは音源を何回か聞いてみて、自分がどれくらい聞き取れているかと確認してみましょう。
次の3つに分類できると思います。何となくわかる、レベルが一番勉強しやすいです。
①明確に理解できる場合
明確に理解できる部分はさらっと流しましょう。シャドーイングしてもこれいじょうリスニング力は伸びません。
もし全体的に明確に理解できる文章なら、レベルが合っていないので教材を変えましょう。
②何となくわかる場合
「何となくわかる」くらいが一番のびしろがあります!聞き取れなかった部分について、原因別に対策しましょう。
いちばん多いのは語彙の不足です。
語彙力が足りない
語彙力が足りない時は、分からなかった単語や文法を覚えてしまいましょう。個人的にはアプリの「Anki」がオススメです。
また、一文が長くて聞き取れないこともあります。
長文を聞ききれない
文章が長くて最後まで聞ききれない場合は、前から理解できていない可能性があります。リスニングを繰り返して、長い文でも聞き取れる体力をつけましょう。
音の変化はたとえば「Could you」を「クッデュー」と読むような場合で、英語学習でいちばん厄介です。
自分の頭にある教科書で学んだ音声データと一致しないので理解できません。
音の変化についていけない
聞き取れなかった場所のスピードを遅くしてみたり、何度も聞いてみたりして、音の変化を理解しながら繰り返すのがオススメです。
③まったくわからない場合
まったくわからない場合も、レベルが合っていません。全体的にまったくわからないなら、教材自体のレベルが合っていないので、違う教材で勉強しましょう。
スクリプトを読んで理解する
音源を聞いた後は、スクリプトを読み、文章の内容を理解することが次のステップとなります。
スクリプトを読む意味は次の通りです。
スクリプトを使う意味
- 事前に意味を理解してから発音することで、英語を英語として理解する力がつく(読み返しの防止)
- 単語が実際にどのように発音されているのかを意識することで、音の変化に気づきやすくなる
スクリプトを読んで内容を理解することは、シャドーイングの効果を最大限に引き出すための重要なステップです。
意味を意識しながらシャドーイングする
シャドーイングは、音をマネする勉強法ですが、ただマネしているだけでは効果半減です。
意味を理解しながらシャドーイングを行うことで、単に音の模倣だけでなく、実際の会話理解能力も同時に鍛えられます。
例えば、「I love dogs.」というフレーズをシャドーイングする際には、「私は犬が大好きです」ではなく「私は大好きです、犬が」という順で理解することで、読み返さずに英語を理解する力が身に付きます。
音の変化を意識しながら反復する
シャドーイングを行う際には、英語特有の音の変化を意識しながら反復練習することが重要です。
英語の話し言葉では、特定の音が連結したり、消失したりします。僕はこの変化がリスニングでつまづく一番の原因だと思っています。
これを理解することで、自然な発音も身に付くだけでなく、音の変化も聞き取れるようになります。
自分の音声を録音して聞いてみる
自分の音声を録音して聞き返すとさらに効果的です。
実際に聞いてみるとびっくりするくらい音源からかけ離れた発音になっていることに気づけます。
ひとつひとつ潰していくことで、成長が加速します。
シャドーイングでよくある質問
シャドーイングの勉強の時によくある質問をまとめました。
シャドーイングは何秒後に反復するべき?
シャドーイングの反復は、音源に続けてすぐに行います。
語数でいえば2~3語、時間でいえば0.5~1秒程度です。
シャドーイングは何回くらいやるべき?
シャドーイングで回数を気にする必要はありません。
ただ、音源の長さにもよりますが、少なくとも50回程度は必要と思います。
僕の場合は30秒程度の音源を30分×4日程度やることが多いので、30分/日x4日÷0.5分/回=60回くらいやってます。
シャドーイングの一日の勉強時間は?
大体15~30分くらいが適切とされています。
シャドーイングは聞く・話すを同時に鍛える勉強法のため、負荷も大きいです。その分長い時間は勉強せずにすみます。
短時間で集中してやりましょう。
シャドーイングに必要なものは?
シャドーイングに必要なものは以下の通りです。
シャドーイングに必要なとの
- 音源とスクリプト
- スマホ
- イヤホン
これだけです。
1番大変なのはスクリプト付きの音源を確保することです。すでに述べた通り、シャドーイングをするためにはスクリプトが欠かせません。
映画で勉強したい人は、スクリプトが売っていることがあります。気になる人は「スクリーンプレイ」で検索してみてください。
また、地味に重要なのがイヤホンです。「ながら勉強」をしたい場合はワイヤレスのイヤホンを使いましょう。僕はjabraを使っています。
どのくらいで効果が表れる?
人によりますが、3~6か月程度からリスニング力が向上する人が多いようです。
発音や英語への慣れは、1か月程度から実感できます。
僕自身の体験からは、シャドーイングを始めて2~3週間で口が良く回るようになり、外人に話しかけられても物怖じしなくなった実感があります。
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シャドーイングは意味ないってホント?
シャドーイングでググると「シャドーイング 意味ない」というサジェストが出てきますがこれは誤りです。
シャドーイングは、同時通訳者養成にも使われる有効な勉強法です。
但し、独学には難しい勉強法でもあります。
シャドーイングは英語初心者が独学するには難しい?なぜ?
シャドーイングは効果的な手法ではあるのですが、独学するには難しい勉強法です。その理由を解説します。
基本的な語彙力や文法力がある前提の勉強法
シャドーイングは、基本的な語彙力や文法力がある前提の勉強法です。
そもそも、「読んで理解できる」前提でリスニング力を鍛えるので、英文を読んでも理解できない、という人には向いていません。
イメージでいうと、大学受験を経験した人以上が対象になります。
正しい発音ができているかの判断ができない
独学の場合、自分の発音が正しいかどうかを自己判断するのは難しい場合があります。
シャドーイングでは、ネイティブの発音を模倣しますが、自分自身が正しく発音しているかを判断するのは難しいです。特に、独学の場合はフィードバックもないので改善のきっかけをつかみづらいです。
自分に合った教材を選ぶのが難しい
効率的な学習をするためには、自分のレベルや学習目標に合った適切な教材を使う必要がありますが、これを自分で探すのは大変です。
教材は無数にあるものの、全部が学習に適しているわけではありません。内容やスピードなど、自分のレベルに合った教材を見つけるのは大変です。
いろいろな教材を試して、自分に合った教材を探しましょう。
シャドーイングと他の勉強法の違い
シャドーイングに似た勉強法もあるので、紹介します。
オーバーラッピングとシャドーイングの違い
オーバーラッピングは、スクリプトを見ながら同時に発音する勉強法です。
シャドーイングとはスクリプトを見るかどうか、発音のタイミングが異なります。
表にまとめると以下の通りです。
オーバーラッピング | シャドーイング | |
スクリプト | 見る | 見ない |
発音 | 同時に発音 | 少し遅れて発音 |
オーバーラッピングはシャドーイングよりも難易度が低いので、シャドーイングの入門的に使うことができます。
例えば、僕は勉強したい教材について、最初に何度かオーバーラッピングをして、文法や語彙での疑問をなくしてからシャドーイングに取り掛かるようにしています。
違いについてはこちらの記事でも詳しくまとめています。
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ディクテーションとシャドーイングの違い
ディクテーションとは、聞き取った音声を文字に書き起こす勉強法です。
口で発音するだけのシャドーイングとは書き起こすかどうかが異なります。
ディクテーションは文字を書くので、細かい部分まで聞き取れているかを試す良い勉強になります。また、ディクテーションを通じて単語のスペルも身に付きます。
欠点は時間がかかることと、「ながら勉強」には向いていません。
違いについてはこちらの記事でも詳しくまとめています。
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リピーティングとシャドーイングの違い
リピーティングとは、いったん音声を聞ききってから、音源を止めて復唱する勉強です。
シャドーイングは音源を止めずに少し遅れて発音する点が異なります。
シャドーイングと似た勉強法ではありますが、リピーティングはいったん音源を聞ききってから復唱するので、記憶力が求められます。
シャドーイング継続の秘訣:挫折せずに英語力を向上させる方法
シャドーイングでリスニング力を上げるためには、継続することが何より重要です。挫折せずに勉強を続ける工夫について、いくつか紹介します。
決まった時間にやる
継続するためには、仕組化・習慣化してしまうのが一番手っ取り早いです。
勉強しようか勉強しまいか考えるのがすでにムダです。朝起きたら歯磨きをするように、XXになったら勉強する、という仕組みを整えてしまいましょう。
僕の場合は通勤時間にシャドーイングをするようにしています。
自分のレベルにあった教材で勉強する
自分の英語レベルに合わせて教材を選ぶことが重要です。
レベルが著しくかけ離れているとモチベーションが続きません。
僕の場合、好きな作品である『Kingsman』でシャドーイングをしようとしました。紳士の雰囲気やスーツがカッコいいんですよね。
でも、映画で勉強するのは挫折しました。理由はレベルが高すぎたからです。ネイティブのスピードが僕には早すぎたのと、小声で話すシーンなどは音源が不明瞭だったりしたことが原因です。
継続するためには自分のレベルに合わせた教材を使用することが欠かせません。
自分の興味のある題材で勉強する
興味のある題材を使用することで、モチベーションを保つことができます。
映画や音楽、YouTubeなどなんでもよいので、まずは自分の気になった題材でとっかかりを作りましょう。
飽きずに続けられることが大事です。
長すぎる教材は使わない
長すぎる教材はオススメしません。長すぎると終わりが見えずに達成感が得づらいからです。
「10km走れ」なら何とかできそうに感じても、「100km走れ」は無理に感じるのと同じです。
そのため、短めの教材を使うか、映画などを使う場合には特定の場面だけにする、などの工夫が必要です。
シャドーイングにオススメのアプリやサイト4選
ここからは、シャドーイングにオススメのアプリやサイトを紹介します。
シャドテン
最大の特徴は、添削がされること。添削により、独学の最大の壁である「発音が正しいかわからない」「モチベーションを保てない」といった問題が解決されます。
実際に僕も使っています。感想をまとめた記事を作ったので気になる人はどうぞ。
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スタディサプリ
スタディサプリEnglishはリクルート系列が運営する学習アプリです。受験勉強から英語勉強まで幅広い科目に対応しているのが特徴です。
ビジネス英語やTOEIC対策のコースがあり、その中でシャドーイングを使って勉強できます。
TED
言わずと知れたTED。無料でネイティブのプレゼンを動画視聴することができます。
こちらもスクリプトがついているのでシャドーイングで勉強が可能です。
特徴は幅広い題材が用意されていること。内容も興味深いものが多いので、飽きずに続けられます。もちろんスクリプトつきなので、シャドーイングの練習も可能です。
無料かつ内容も面白いので、とりあえずシャドーイング自分でやってみたいという人にはオススメです。
欠点をあげるとすると、もともとシャドーイング用に作られていないのと、日本語訳がついていない動画もあるため、中級者向けかもしれません。
美女シャドーイング
美女シャドーイングは、シャドーイングを学べるWebサイトです。画面には美女のイラストが映りますが、内容には全く関係ありません。笑
イロモノに見えますが、意外にも内容はまっとうなシャドーイングサイトで、単語などの解説もしてくれるのがうれしいところ。
但し、発音スピードとしては遅いため、物足りなく感じるかもしれません。
無料なのでシャドーイングってどんなもんなのか気になる場合には試してみるとよいでしょう。
まとめ
本記事の内容をまとめます
ポイント
- シャドーイングはリスニングの向上に効果的な勉強法
- ただし初心者が勉強するにはコツが必要
- シャドーイングを継続するためには教材選びと習慣化がカギ
- シャドテン・スタサプなどのほか、TEDや美女シャドーイングがオススメ
シャドーイングは同時通訳者の勉強にも使われる効果的な勉強法です。リスニング力・スピーキング力を同時に鍛えることができます。
ただし、適切に勉強するためにはコツがいります。初心者には少しハードルが高く、どちらかといえば中級者向けの勉強方法といえるでしょう。
また、リスニング力を上げるためにはどうしても一定の時間が必要です。そのため、継続する仕組みが欠かせません。
効果的なシャドーイングができるアプリやサービスも活用しながら、リスニング力をアップさせましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
このブログは、純ジャパの僕が英語学習を通じてキャリアを広げ、その過程で得た学びをシェアするブログです。
他にも記事を更新していきますので、良ければ他の記事も読んでみてくださいね。
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